2025年7月11日
警察官を装った特殊詐欺の電話で、他の都道府県の警察署を名乗る手口が定番化しています。

関西や九州エリアのお宅には《警視庁》を名乗ったり、関東や東北エリアのお宅には《大阪府警》を名乗って電話をかけ、「あなたの携帯電話と口座が詐欺に使われている」などと、あたかも自身が犯罪に巻き込まれていると思い込ませて現金をだまし取ります。
この手口で詐欺犯は所轄の警察署ではなく、あえて遠方の警察署を名乗り、出頭するよう求めた上で、これに応じるのが難しい場合はLINEの通話機能で聴取する、などと誘導して偽の警察手帳や逮捕状を示して信用させるのが常套手段となっています。
詐欺犯が使うトークの主な事例は以下の通りです。
●「警視庁の捜査2課です。兵庫県警の依頼で電話しています。兵庫県警まで出頭出来ますか。」
●「大阪府警捜査2課です。詐欺で逮捕されている人のことでお尋ねします。犯人の家から
4千枚のキャッシュカードが出てきました。あなたに詐欺の容疑がかかっているので身の
潔白を証明するために取調べを行います。」
●「群馬県警ですが、事件のことで聞きたいので、兵庫県警に転送する。」
「あなたの口座が悪用されている。あなたに逮捕状が出ている。」
●「本日、港区内に大阪府警を騙る者からウソの電話が入っています。詐欺犯人を捕まえたら、
あなた名義のカードが犯罪に使われている。逮捕状も出ています。」
【LINEで警察手帳や逮捕状は詐欺】
詐欺犯はLINEなどのビデオ通話を利用して、偽の警察手帳や架空の逮捕状を見せてきますが、本物の警察官がLINEで捜査や事情聴取を行う事は絶対にありませんし、警察手帳や逮捕状を提示する事もありません。

しかし、偽の警察官から「逮捕が知られないように配慮します」、「守秘義務があるので守ってください」などと告げられると、他の人に相談することもできず、相手の指示に従わざるを得ない状況に陥りやすいため注意が必要です。
詐欺犯は《警察手帳》や《逮捕状》のほか、《守秘義務誓約書》や《凍結捜査差押許可状》といった偽の画像データを周到に用意していますので、いきなり警察から逮捕されると聞かされ冷静さを失っている状況では詐欺だと気づくのも難しいでしょう。
【警察の偽サイトも】
さらに6月頃より警視庁や大阪府警などの偽サイトへ誘導し、ウェブサイト上で偽の逮捕状を表示することで《本当に自分の逮捕状が出ている》と信じ込ませる手口も登場しています。

これらの偽サイトは警察の正規サイトそっくりに作られており、ページ内の一部を「案件検索」や「情報登録」といった実際には存在しないタブを設置し、そこから氏名を入力すると逮捕状や差押許可状などが表示される仕組みになっています。
警察のウェブサイト上に、自身の逮捕状が登録されていれば誰でも驚いてしまいますが、そもそも警察が逮捕状を公表する事はありませんし、これから逮捕しようとする相手に対して「逮捕状が出ている」などと事前に告げることもありません。
見に覚えがなくても警察から連絡が来れば思わずドキッとするものですが、こうした詐欺犯の手口を知っておくことで、惑わされず冷静に対応し、心配であれば110番して本物の警察に確認するようにしてください。
〔偽の逮捕状等の例〕

【本物の警察官はこんなことしません!】
警察官が以下のような要求を行うことは絶対にありません。
● LINEで事情聴取や捜査を行う
● 警察手帳をビデオ通話画面に提示したり、手帳の画像を送る
● 「逮捕状が出ている」と告げてくる
● 警察のウェブサイトで逮捕状などを確認させる
● キャッシュカードや銀行口座の番号を聞く
● 保釈金名目や捜査費用名目でお金を振込ませる
もし警察官から電話がきた場合、上記のような要求をされた場合はすぐに電話を切り、110番して警察へ通報してください。
また、本当かどうか不安になった場合は「今は手が離せないので折り返し電話する」と断り、警察官の所属や階級、連絡先を控えて電話を切り、110番で相手が実在するかどうか確認することが大切です。