【粗悪品に注意】ライフジャケットは国交省認定品を
2021.07.12

7月に入り、海水浴、水泳、釣り等のレジャーや河辺での水遊びが盛んになるのと同時に、水の事故も増えてきます。

警察庁※1によると、昨年(2020年)一年間に発生した水の事故は全国で1,353件発生しており、水難者は1,547人、うち死者・行方不明者は722人となっています。
※1 警察庁生活安全局生活安全企画課「令和2年における水難の概況」より

また中学生以下の子どもでは水難者176人、死者・行方不明者は28人となっており、子どもの水難事故は毎年200件前後、死者は20~30人前後で推移していて幼い命の犠牲が続いています。

水難事故の防止にはライフジャケットの着用が有効とされており、海中転落時にライフジャケット非着用時の生存率が27%であるのに対し、ライフジャケット着用時は生存率が60%と2倍以上※2の差が出るため、小型船舶ではライフジャケットの着用が義務化されました。
※2 国土交通省Webサイト「海事‐ライフジャケットの着用義務拡大」より

このため、とくに子どもへのライフジャケットの装着意識は徐々に高まっていますが、本来の性能を満たしていない粗悪なライフジャケットが平然とインターネットショップや店頭に並ぶこともあるため注意が必要です。

【浮力が不十分な格安品に注意】
これまで販売されたライフジャケットの中には、『国土交通省安全基準のテストと同様基準品を使用しております』と記載しておきながら、表示された浮力を満たしていないなど、不当表示による措置命令が発出された製品もあります。

               ― 不当表示が確認されたライフジャケット ―



表示された浮力を満たしていない場合、強い流れや循環流に巻き込まれた際、呼吸を確保できず溺れてしまう恐れもあり大変危険です。

こうした粗悪品が販売されている背景には、 レジャー用ライフジャケットについて法令による性能基準の適用がないため、各メーカが独自の判断基準で各種各様のものを製造したり、海外の格安品を輸入販売できてしまう問題があります。

【ライフジャケットは認定品を】
2017年から日本小型船舶検査機構(JCI)が独自に性能鑑定業務を開始し、 ライフジャケットの浮力や強度など一定の基準を満足しているものに対して「性能鑑定済マーク(CSマーク)」を商品に標示できるようになりました。

CSマークの規格は浮力に応じてL1からLC2まで種類がありますので、子ども用にはLC1(浮力5Kg)かLC2(浮力4Kg)を選ぶようにして下さい。

                       ― CSマークと規格 ―

尚、上記CSマーク認定品はレジャー用のため、遊漁船(釣り船)などの小型船舶の法定装備品としては使用できません。

小型船舶については、2018年2月より法令で小型船舶の船室外に乗船する際、桜マーク付きライフジャケットの着用が義務化されています。

             ― 桜マークと桜マーク認定ライフジャケット ―



これは国道交通省が認定するもので、小型船舶の定員など種類や航行区域によって4つのグレード(Type A、TypeD、Type F、Type G)に分かれており、小児用(12歳未満)については 、次の3種類に分類されています。

  (1)体重40kg以上の小児用
  (2)体重15kg以上40kg未満の小児用
  (3)体重15kg未満の小児用

グレードについてはTpye Aが最高グレードのため、Type Aを購入しておけば安心です。

そのほか、NPO法人「川に学ぶ体験活動協議会(RAC)」が認定したライフジャケットを販売しており、認定商品にはRACマーク(川育ライフジャケット認定マーク)が標示されています。

            ― RACマークとRAC認定ライフジャケット ―



【大人もライフジャケットを】
上述の「令和2年における水難の概況」※1によれば、死者・行方不明者722人のうち海での事故は362人で50.1%と半数に及び、次いで河川での事故が254人で35.2%となっています。

中学生以下の子どもに関しては、死者・行方不明者28人中18人(64.3%)が河川で事故に遭っており、河川も大変危険であることがわかります。

また、海や河川における事故では、3割以上が魚とりや釣りの最中で、1割弱が水遊びが原因となっていますが、子どもに関しては半数近くが水遊び中に事故に遭っています。

このように子どもの水難事故は河川での水遊びが大きな要因となっており、たかが川の水遊びと油断せず、子どもには必ずライフジャケットを装着することが必要です。

さらに、子どもを助けようとした大人が溺れるケースもあり、大人の二次被害を防ぐためにも、子どもだけでなく大人も河川や沼、池の近くで釣りや水遊びをする際にはライフジャケットの装着が望ましいと言えます。

水遊びの際、ライフジャケット着用は自動車のシートベルトと同様、命を守る最低限のルールと心得え、ライフジャケットについても安易に格安品を購入するのでなく、公的機関等で認定されたものを購入するよう心掛けて下さい。

大切な命を失ってからでは遅く、予防安全の観点からリスクに備えるとともに、その製品についても安全性が担保された認定品であるか、確認する事が求められます。


〔ご参考〕

幼稚園のお泊り保育の行事中、渓流地で水遊び中にご子息を水難事故で亡くされた方が発足を呼び掛け、ライフジャケットの普及を目指してスタートしたライフジャケット検討委員会や、子どもの安全について啓発活動を行うLove&Safetyさいじょうの活動を中心に、水辺の教育についてまとめた番組『日本財団 海と日本プロジェクトスペシャル「この夏、海へ行く君へ」』
(BS11 2021年3月29日放送)の内容がYouTube動画として公開されています。

 ➡ 日本財団 海と日本プロジェクトスペシャル この夏、海に行く君へ

海での離岸流や危険生物などについても触れ、水辺の活動と安全、海のそなえについて大変参考になる内容です。

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