送りつけ商法・ただちに処分可能へ〔特商法改正〕
2021.06.29

7月6日より特定商取引に関する法律(特商法)の改正法が一部施行されるのに伴い、売買契約に基づかないで送付された商品に関するルールが変わります。

大きな変更点は、いわゆる「送り付け商法」によって一方的に送り付けられた商品について、消費者が直ちに処分できるようになった点です。

これまで、注文や契約をしていないのに送られてきた商品については、商品送付の日から14日経過するまで勝手に処分することはできませんでした。

勝手に処分した結果、その代金や違約金を請求されることもありましたが、今後は開封や処分したとしても消費者に支払い義務は生じません。

            ― 消費者庁 公表チラシより(抜粋) ―



【送り付け商法とは】
注文や契約をしていないにもかかわらず、一方的に商品を送りつけて高額な代金を請求する「送り付け商法」で使われる商品は、カニなどの海産物が多いようです。

最近では東日本大震災の被災漁業者をかたり、「新型コロナ禍で販売不振に陥ったので支援してほしい」などと話したり、「以前はありがとうございました」などと突然話をはじめて海産物の再購入を勧誘する事例が確認されています。

消費者が「要らない」と明白に断りの意思を示しても、「気に入らなければ宅配便で返品できる」などと無理やり送りつける事例もあり注意が必要です。

〔送り付け商法の事例〕
 ・「北海道のカニ問屋です」「以前はありがとうございました」「お世話になっていましたの
   で」など以前に関りがあったように装う


 ・「北海道カニ祭りを市場内で開催しているんですが、遠方のお客様には特別価格で」などと

   虚偽の説明をする


 ・「2万5千円のカニを特別に1万5千円で」としながら、実際にはホッケが混じった他の商品

   を送りつける


 ・ 認知症患者など判断力が低下していると知りながら、契約を締結する


このような手口で、カニやサケ、ホッケ、とろろ昆布、明太子、イカ沖漬け、ナンバンエビといった海産物が、いきなり代引きで送り付けられたとき、商品が生ものであるため、返品を躊躇してしまったり、返品に違約金を請求されるなら食べてしまおう、とお金を払ってしまうケースがあるようです。



【送りつけ商法への対応】
消費者庁は29日、送り付け商法への対応3箇条を掲載したチラシ「一方的に送り付けられた商品は直ちに処分可能に‼」を公表しました。

              ― 消費者庁 公表チラシより(抜粋) ―



しつこい勧誘電話で「とりあえず送ります」などと押し切られてしまったり、覚えのない商品がいきなり送られてきた場合、以下のポイントを思い出して冷静に対応してください。


● 注文や契約していない商品は、直ちに処分できる!
  ※ 注文や契約をしていない場合、事業者は送付した商品の返還請求はできなくなります

● 商品が到着しても、売買契約したことにはならない!
  ※ 売買契約が成立していない限り、代金の支払い義務は発生しません

● 開封や処分しても、支払い義務はありません!
  ※ 注文や契約をしていない場合、消費者は直ちに商品を処分できます

● 架空の申込書や請求書も無視して大丈夫!
  ※ 「ご注文いただいた商品を送付します」など売買契約を装った場合も無効です

● 海外から届いた商品であってもお金を払う必要なし!
  ※ 特定商取引法では、海外から送りつけられたケースにも適用されます。

● 支払った代金は返還請求できます!
  ※ 代金支払義務が存在しているものと誤解して代金を支払った場合でも、代金の返還請求は
  できます。


〔参考〕
「特定商取引に関する法律」第59条、第59条の2

第五十九条 販売業者は、売買契約の申込みを受けた場合におけるその申込みをした者及び売買契約を締結した場合におけるその購入者(以下この項において「申込者等」という。)以外の者に対して売買契約の申込みをし、かつ、その申込みに係る商品を送付した場合又は申込者等に対してその売買契約に係る商品以外の商品につき売買契約の申込みをし、かつ、その申込みに係る商品を送付した場合には、その送付した商品の返還を請求することができない。

第五十九条の二 販売業者は、売買契約の成立を偽つてその売買契約に係る商品を送付した場合には、その送付した商品の返還を請求することができない。

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