無登録の暗号資産(仮想通貨)業者の公表〔金融庁〕
2021.05.29

金融庁は5月28日、無登録で暗号資産(仮想通貨)の取引業者を営む「Bybit Fintech Limited(所在地:シンガポール)」に対して警告を行ったと発表しました。

                   — Bybit Webサイトより —

同社は日本国内向けにWebサイト「Bybit」を運営し、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、テザー(USDT)等を取り扱っています。

しかし、暗号資産交換業を営むのに必要な財務局への暗号資産交換業者登録がなされておらず、信頼性に疑問符がつきますので注意が必要です。


【海外拠点の交換業者トラブル例】

こうした海外拠点の交換業者によるトラブルが頻発しており、代表的なものとして以下の事例が挙げられます。


 〇 投資した後、連絡が取れなくなる

 〇 取引希望時(売りたい時)に取り引きできない(売れない)

 〇 ニセの取引高を作り、ランキングサイトからの投資家流入を謀る

 〇 一定の投資額に達しなければ引き出すことができない



【アフィリエイトやインフルエンサーの罠】

また、注意しなければならないのは、こうした交換業者を推奨するサクラサイトの存在です。


個人ブログやYouTubeには、「〇〇の魅力を解説」「〇〇の登録方法」「〇〇は怪しいのか」といった新興交換業者を取り上げたWebサイトが数多くあり、それを読むと安全で収益性の高い取引が行えると思えてきます。


しかし、こうしたWebサイトは交換業者自ら作成していたり、アフィリエイト収入を狙うアフィリエイターによる広告であったりと、いずれも消費者のためを思って作られたものではありません。


これらを信じて投資した結果、損が出ようと誰も何も保証はしてくれません。


BybitもWebサイト内でアフィリエイトやインフルエンサーを募集し、友達紹介で報酬を得られるキャンペーンを実施するなど、マルチ商法もどきのプロモーションを行っています。

             — Bybitの友達紹介キャンペーンページ —


暗号資産に限らず、現在のインターネット環境においては、アフィリエイト・プログラムを利用した成果報酬型の広告=アフィリエイト広告が蔓延しており、インフルエンサーやYouTuberなどのアフィリエイターが、裏でお金をもらいながら商品やサービスの宣伝を行う事が茶飯となっています。

また、アフィリエイターは成果報酬目的で広告活動を行いますので、虚偽誇大広告に走るケースも散見され、無責任な情報が垂れ流されているのが現状です。

私たち消費者には、インターネット上のこうした情報がアフィリエイト広告なのかどうか判断するのが難しく、不当表示を信じて被害に遭う事案も発生しています。

消費者庁もこうした事態を懸念しており、アフィリエイト広告の実態調査を実施している他、「アフィリエイト広告等に関する検討会」を6月中に開催し、年内にアフィリエイト広告の状況及び課題を明らかにするとしています。


【投資は自分で理解できるものを】
インターネット上では暗号資産(仮想通貨)やFX、バイナリーオプションといった金融商品が持てはやされ、あたかも楽して稼げるようなプロモーションを行うサイトで溢れています。

ここにアフィリエイトやサクラサイトが絡んで本質が見えにくくなっています。

元来、投資とは利益獲得が保証されたものではありませんし、損が出るのも想定しなければならないのですが、だからこそ自分自身でしっかりと情報を精査、信憑性を判断する必要があります。

金融商品に手を出すのであれば、他人の言う事、ネット上の記事を鵜呑みにすのでなく、しっかり仕組みを勉強する他、暗号資産交換業者は登録されているのか、といった法的な部分についても知識を持つべきでしょう。


その上で、インターネット上の情報がアフィリエイト目的の広告ではないのか?このサイトはサクラではないのか?といった疑問を常に持ち、きちんと登録された業者であるか確認するなど、自己防衛手段を取るべきです。

投資関連で簡単に儲かることは、まずありません。
遠回りに見えますが、面倒と感じても焦らず、じっくり仕組みを理解し、よくわからない商品には手を出さない事が、大切な財産を守ることにつながります。

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